小室みつ子 / 映画とかドラマとか戯言など

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 クロネコの悲鳴

 宅急便というきめ細やかなシステムで、私たちはとても恩恵を受けています。家にいながらにして、ほとんどのものを運んでもらうことができます。が、急激に成長したインターネット通販とサービス、「送料無料」という消費者にはありがたいサービスを掲げ、お急ぎ便などは一日のうちに着くことも。当然、歪は物流業界に来ます。

 大手通販会社は格安の料金で物流業者を使ってきました。今、深刻な人手不足、増える一方の荷物などで、労働環境も悪化して物流業者を苦しめています。とうとうヤマト宅急便が大手会社相手に値上げ要求を出しました。27年ぶりの値上げです。通販の恩恵を受けている私にとっては、物流業者はありたがい存在。なので応援します。同時に、寝不足で運転したり、急ぎすぎるあまりにドライバーの方たちが事故など起こさないよう願います。私たちの生活を支えてくれる、玄関先までなんでも届けてくれるありがたいシステム。今、危機に瀕するこのシステムが、なんとか改善されますよう願います。

 そして、ユーザーである私達の意識も変わらねばならないとも思います。再配達の率が多ければ多いほど物流業者を苦しめます。その分の時間や人件費が多大になればより業者を苦しめます。なるべく受け取れる時間帯を指定し、急いでいないものは「お急ぎ便」ではなく普通の配達にしてもらい、買う時はできるだけまとめる。可能であれば宅配ボックス設置など。いろいろできると思います。利便性の恩恵を受け続けたいのであれば、ユーザーもまたそのくらいの配慮は必要ではないかと思っています。

 日本の物流システムはとても細やかで信頼度が高いです。みんなでそれを守れればいいなと思います。「値上げされた分を消費者に転嫁するのでは?」という疑問がある方もいらっしゃるかもしれませんが、最近読んだ記事では、大手通販会社から「通販会社の肝のサービスは送料が安く早いこと、なので、値上げを消費者に転嫁するつもりはない」という回答がありました。


 ●「クロネコ」の悲鳴● (日経ビジネスオンラインより)

元社員「ヤマトは“サビ残”前提の会社だ」
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ヤマト社員「我々はモノを運ぶ道具なのか」
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ヤマトとアスクルから見えた“物流危機”
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ヤマト値上げが問う「民営・日本郵便」の真価
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ヤマトの成長に必要なラストワンマイル改革
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「適当に」「急がない」宅配便があってもいい
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