小室みつ子 / 映画とかドラマとか戯言など

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海外ドラマいろいろ

 おととい夫が借りてきた刑事もの映画を見たのだけどタイトルわからない。いや、調べればわかるんだけど調べたくなるほどおもしろかったわけじゃないし…。ちょっと昔の映画みたいで、ストーリーは次の展開が読め過ぎてちょっと退屈してました。(【追記】夫に聞いたら『NY殺人捜査網』ってタイトルでした。いかにもマイナーなタイトルだなー)


 ただ、主役がなんと!! 『ユージュアル・サスペクツ』で見て以来、ぶさかわいくてセクシー!と期待していた、スティーブン・ボールドウィンでした。ボールドウィン兄弟(4人いて全員俳優)の中では一番ぶさいのだけど、なんか愛嬌があって目がすごく素敵で私は好き。お兄さんのアレックやウィリアムはハンサム過ぎて好きになれないのに。しばらくスティーブンも主役級で映画に出てたんだけどいつの間にか見なくなって…。そしたら、先日、アメリカのドラマ『CSI』(ラス・ベガス)にゲスト出演しててびっくり!


 普通なら嬉しいはずなんだけど。一目見てスティーブンの変わり果てた姿に言葉を失う…。お兄さんのアレック以上に太っていて、2重顎だし、なんか全体的にうらぶれてて輝きが一切なし…。いったいどうしたの…?ってくらい変わってました。目だけは相変わらずかわいかったけど。うーん。なんかこのまま目が出ないで終わりそう。ウィリアムのほうも最近見てないし。俳優さんも大変です。


 それと、おととい見た映画でスティーブンの相方警官をやっていたのが、クリス・ペンショーン・ペンの弟(兄??)なんだけど、ショーンと違って大きな身体がかなり太めです。でも、タランティーノの映画『トゥルー・ロマンス』とか、他にもたくさんいい感じの脇役で出てたんですよね。なのに…。最近知ったんですが、クリス・ペン、去年だかに亡くなったみたいです。死因はよくわからないけど、ひとり住まいのアパートで発見されたとか。…うーん。なんかドラッグのオーバードーズかしらと一瞬思ったり。または、故ジョン・キャンディみたいに太り過ぎからきた心臓発作かもしれないですが。残念です。いい味の俳優さんだったのに…。



 ところで最近は映画並みに、いや、下手するとそれ以上におもしろいドラマがありますね。『CSI 科学捜査班』シリーズ(ラスベガス、マイアミ、ニューヨークと、それぞれ違うシリーズである)。これは本当におもしろい!脚本もキャラもいい(特にラスベガスの虫オタクの主任が大好き)、決して海外にいたら知ることのないアメリカ社会の不可思議な世界が覗ける。マイノリティー(人種ではなく趣味とか性癖とか)の人たちの奇妙なコミュニティから、特殊な病気を持つ人たちのコミュニティとか、そこで殺人が起こって、そういうコミュニティの暗部が描かれたりする。下手すると政治的にかなり危ないところまで描写してます。


 製作はジェリー・ブラッカイマー。ハリウッドの大作ばかり製作しててあまり評判はよくないのかもしれないけど、私は、やはりすごい人だと思う。このCSIシリーズを見るたびに尊敬する。危ない題材を大胆に取り上げ、上っ面の社会問題ではなくて、差別や人種問題でも病気の話でも、タブーにも深く切り込んでギリギリまで描く。そこには決してきれいごとはなく、簡単に「差別」とか「貧困」とか言う言葉では説明できないもの、弱者=善意の被害者という簡単な図式も成り立たない。一般的な正義感では測れない善悪があり、人間は平等ではないことをまざまざと見せ付けられたりもする。そういう冷徹さを描いてこそ、やっと人間同士は相互理解の一歩を踏み出せるのじゃないかなって、そんなことまで考えさせてくれるところがすばらしいです。ドラマは他の見なくていいから、みんなにCSIラスベガスだけは見て欲しい。


 『24』のほうが日本では人気ですけどね。私と夫は『24』はネタとして笑いつつ見てます。ジャック・バウアーって、あれ、単なる殺人鬼でしょう? いっつも正義を盾にしてばんばん人殺す。なにかっつうと「何百万の市民の命がかかってるんだっ」とか、または思い切り公私混同で自分の妻と娘のためにがんがん人殺します。シリーズ1なんて、一日にジャック・バウアーが殺した人数、60人超えてるんですよ!!ただの殺人鬼でしょー。シリーズ1見てる時は、あまりに奥さんと娘がきゃーきゃーうるさいし、そのために警護の警官とかいっぱい犠牲になるんで、私はもう最後はイライラしっぱなし。ジャック、仲間の刑事の死は気にならないのか。死んだ刑事たちにも妻子がいるだろうに。最後は「もお、ジャックの妻子が殺されたほうが犠牲少ないじゃんっ」とか言い出すほどうんざりしてました。


 『24』は、でも、シリーズ2はそれなりにおもしろかったです。大統領役の黒人俳優デニス・ヘイスバートがいい。知的で大柄で穏やかな顔つき。すてきな俳優さんだと思う。彼は、黒人がひどく差別されていて白人と一緒に歩くことさえ憚れる時代がテーマの映画『エデンより彼方に』で、ジュリアン・ムーアと共演してた人。あれは泣けました。ジュリアン・ムーアはすごくいい女優さんですね。なんで『フォーガットン』なんてトンデモ映画に出たのかすんごい不思議。


 で、ドラマの話。次々と新作が出てますね。『プリズン・ブレイク』、『ロスト』、『ミディアム 霊能者アリソン・デュボア』、いろいろ見てると忙しい。『ザ・ロスト』は見てないけど。これに、終わってしまった『フレンズ』と『セックス・アンド・ザ・シティ』をきちんと見直したいなあと思ってるのですが、いつになることやら…。『プリズン・ブレイク』はおもしろいです。でも、今レンタルされてるのは話の途中でぶったぎられてますから、みなさん借りないように!12月になったら全部が出るみたいなのでそれまでお待ちを。私と夫はそれを知らずに借り続けて、最後にもだえ苦しんだので。


 …あれ?いつのまにか映画じゃなくて海外ドラマの話になってしまった。スティーブン・ボールドウィンの話だったのに(マイナー過ぎですよね…)。